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仙丈ケ岳その3:下山編 (仙丈小屋~馬の背ヒュッテ~北沢峠)

書きたいばかりでつづったら大長編になりました。
最後までお読みくだされば幸いです。


この登山計画で悩ましかったのが下山時間。
林道バス時刻は、13時、15時、最終の16時、これに間に合わないと帰れない。
計画予想は行動時間7時間~8時間の予定、13時は実力的に論外、15時のバスに設定した。
19:30分には帰宅すると息子に約束もしてあるが、16時下山でも仕方が無い。

折角の機会なので下山路を藪沢ルートに設定、高山植物も多様な様子、相方さんに喜んでもらいたい一心だ。

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 <崩れ落ちる危険性があるので通行禁止!、ナダレの危険性も大>

しかし・・・雨に濡れたゴーロ、通行止めの残雪、せつない下山となった。



混雑、ガスで展望のない山頂から北側に大きく降る、急坂だ。
10分も降ればチングルマが咲く緩い登山道となる。

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ほどなく仙丈小屋への案内、こちらからの登山者も登ってくる。

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相方さんのペースが上がらない、花も多いので撮影に時間がかかっていると思った。
確かに尾根と違い、花が密集して咲いていて美しい、高山の醍醐味だ。

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 <チシマキキョウの群落>

これだけ多いと花好きの相方さんのペースが上がらないのは当然と思っていた。
(実際は右ひざに違和感を感じていてペースをあげられなかった)

相方さんがシャクナゲの残り花やツガザクラを発見、次々に高山植物のお出ましに
二人で感激、このルートは想定したとおりに花の道だった。

シャクナゲ
 <ハクサンシャクナゲ>

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 <アオノツガザクラ>

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 <コイワカガミ>

止まり止りの歩行を繰り返し、ようやく小屋がボンヤリ見える地点に到着。
そろそろ腹がへってきた、しかし急な降りとなり相方さんのペースが目に見えて落ちてきた。

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 <ザレて歩きにくい下山道:登りに使えばなんてことは無いが・・・小屋がボンヤリ>

それでも山頂から30分で小屋に到着した。(10時43分)

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ベンチは空いていなかったが、若い単独のお兄さんに相席を申し込んだら快く承諾していただいた。
この小屋は風力発電で電気を賄っていた、最新式の小屋、賑わいをみせる、アルバイトの売り子さんも
元気よく、カップヌードルとビール販売に声を張り上げている。

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本日は荷を軽くするためにコンロはなし、オニギリとサンドイッチを用意していたら
相席の若者が突然に”ここで握り飯を食べて良いのですか?”と聞いてきた。
理由を聞くと、山小屋で何も買わずにベンチを利用しているので飯まで食べたら厚かましくて・・・と

大丈夫ですよと言ったら、おいしそうに食べ始めた、律儀な若者でした。
15分で昼食休憩終了、肌にポツント雨粒・・・降りそうだ!

少し軽くなったザックを背負って藪沢に降る、石や岩の急なゴーロ地帯、歩きにくくモモに負担が来る。
ゴーロの両脇にも花が咲いている。
奥様の大好きなハクサンイチゲ登場。

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 <ハクサンイチゲ>

とうとう雨が降り出した、寒い!風が無いのだけが幸運、しかし寒い!
素手が冷えてシビレル、早く雨具をつけなくてはいけない、細い岩の道で支度、一人の下山者に
迷惑をかけてしまった、丁寧に謝ったらニコヤカニ”いいえ”と言っていただいた。
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雨具、ザックカバー、スパッツはひどくなるまで装着しないで進む。
石グレの急勾配、そして石や岩が滑る!
骨折の時も苔がついた石で滑った結果だった、相方さんは慎重に足の置き場を探しながら進む。
(骨折した右足のヒザをかばっていたので、このゴーロで左ヒザも痛めた見たい)

ゴーロが終わるとアップダウンの北尾根の稜線、尾根の突端から急な降りが藪沢に向かっていた。
相方さんのペースが極端に遅い、ここでmarukeiも異常に気が付いた。

幸い、雨が上がり始めた、鹿除けネットの道へ入れば丹渓新道の分岐に近い。
ニホンシカが増えすぎて、花を食べつくしてしまったらしい、ネットの中は回復した植物で
花盛りだった。

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分岐から歩きにくい急坂を10分、馬の背ヒュッテに到着、ベンチを借りて雨具をしまう。

12時丁度、藪沢の谷に向かった、尾根道の6合目付近を見上げると少しの青空も見える
天候は回復基調、雨具を再度、出すことは無いだろう、一安心だ。

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 <馬の背ヒュッテ脇から尾根6合目方面>

7分ほど降下すると花の先に白い帯が見えてきた、残雪だ!

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 <谷に急降下、下には雪渓>

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人はたまっているが通るのには支障がなさそうだ、相方さんのヒザと足が心配だが・・・
雪渓脇に”ミネザクラ”が咲いている、山でも遅い桜、淡いピンクと雪が春を思い出させる。

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溶け雪なので滑る!慎重に一歩づつ、最後はスケート並みに滑る、相方さんを待つ!
慎重にクリヤしてくれた・・・安心!

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 <おじさんは渡らないのか?>

ヒュッテから20分、無人の藪沢小屋に到着、水場へ急いだ、冷たくて美味しい水で休憩。
顔を洗うと疲れが飛んで行く、若者二人登場、冷たいタオルを手にくっつけたら喜んで水場で洗顔。
元気に先行していった。

古い案内板には北沢峠まで95分と書いてある。

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まだ4kmくらいありそうだ、相方さんの状態なら120分以上みなくてはいけない。
現在12:20分、2時間+で午後2時20分、15時に間に合うかも知れない・・・この考えはダメな見本だった!

暫くは快適な道が続いた、谷斜面の細い道だが、雪解け水が流れ落ち、周りは花畑、癒しの道!

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しかし、喜びは束の間だった、急な降りの先は藪沢新道と5合目に向かう道との分岐点。

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痩せた雪渓は危険で通行止め、(冒頭写真の雪渓)
やむをえず藪沢新道方面に路がないが降る。

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 <ここで増々、ヒザを痛めたみたいだ>

このまま新道を降らなければならないのか?
7月31日に開通したばかりの新道、今年は雪が多いらしい、そして崩落危険箇所もあるとのnet情報。
新道入口の下の対岸に緑のロープが見えた、川を渡りなさい!!!だと思う。
渡渉の苦手な相方さんのために浅い場所や石を探して、指示をして渡った・・・・

なんと恐ろしい斜面、急ごしらえの迂回道、それでもありがたい。
登り始めたら上からオバサマ2人がズルズル・・・marukeiみたいな体型なので制動が利かない。
オバサマに我々は止まれない、申し訳ないが木に捕まって待って!

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オバサマ疲れる! marukeiも疲れた!
山道が極端に狭くなった、右急斜面の山、左は谷の崖、道幅60~70cm、横ロープのトラバース
ロープの急坂、崩壊地の渡渉、大きな段差・・・

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そしてmarukei大反省の事態を起こしてしまった。
崩壊地の渡渉、2人が渡ってくる、我が方は足を置けるスペースしかないので大きな声で
待ってもらった、急いで渡って相方さんを待つ、両ヒザを痛め、そして渡渉が苦手なので恐る恐る
渡ってくる相方さんを撮影しようとカメラを取り出す、その際、ストックを両脇に抱えた瞬間
相方さんが渡ってきた、ストックのゴムがはずれて石突きの金具が相方さんに突き刺さる寸前!

相方さんは猛烈に怒る! marukeiは不可抗力なのにそんなに怒るなとやり返す、そして
そんなに後ろが嫌なら前を歩け!と怒ってしまった・・・

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 <問題の場所:問題が起きる前に撮影した写真>

相方さんは仕方なく先を歩いた、無理をしてペースを作った・・・200m歩いて待っていてくれた。
この無理で決定的にヒザを痛めた、相方さんにお詫びしてmarukei先行に戻した。
時間は12時41分、まだ5合目にも到達していない。

どうする?、15時にこだわるか決めてほしいと言った(アホな質問だった、marukeiが決めるべきなのだ)
キッパリと言われた、時間はどうでもよい!歩ける範疇でマイペースで歩くと・・・猛反省した。

相方さんと離れると待つ、段差があると足置き場を探す、夫婦登山隊が正常に機能し始めた。
その間、休んだ場所に花がさいていると撮影してくれていた。

そして貴重な花が撮影されていた。

ウラベニダイモンジソウ
 
ウラベニダイモンジソウ、初めて遭遇した花、marukeiは見ていなかった。

オトギリソウ
 <オトギリソウ>

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 <モミジカラマツ>

隊が正常に機能すると遅くても順調に歩を進められた、そして、やっと5合目に到着した。

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12時56分、大休憩する、相方さんのザックからスプレーを取り出し両ひざと足首にスプレー
marukeiの非常用サブザックからサポーター(残念ながら片方しか無い)を右ヒザに装着してもらった。

非常食用のオニギリを一口食べてもらって、途中の行為と気づきが遅かったことをお詫びした。

猛反省のmarukeiはカメラをしまった、写すより相方さんの補助優先だ!
そして15時にこだわらず行こうと決めた、5合目から2合目半までは30度以上の石と岩の激坂!
痛めた足には堪えるハズ、一歩づつ・・・ようやく4合目、3合目、あと少しで急坂が終わるよと
励ましながら進む、2合目からは登り、登りは大丈夫そうだ・・・1合目。あと少し!

突如、バスのエンジン音、そして屋根が見えた、14時47分、相方さんに先に行ってバス時間を
頼んでみると。。。係りの人に尋ねるとまだ大丈夫と言うが、やっぱりあきらめて迎えに行こうとしたら
相方さん現る・・・頑張ってくれました。

宿題終了、夫婦仲も回復、つらい下山も反省も次に活かそう!
自宅に帰るまでが登山、安全運転でかえりました。

最後に、お気に入りの写真。(クリックで拡大します)

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(MAP)
MAP3
 *カシミール解説本、1/25000地形図使用

大長編、最後までお付き合いくださりまして感謝いたします。

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